―ハレノチブタ―

豚座34渾身の備忘録。

FROM 20 CENTURY MOVIES Nomake SEKAINO OWARI

この夏もそこそこ映画を観た

マッドマックスターミネーター進撃の巨人、ジュラシックワールドなどなど。

進撃の巨人は置いておくにして、その他の作品に共通するものそれは、20世紀という時代だろう。

例えば、今年はバック・トゥ・ザ・フューチャー30周年。加えて、ドクとマーティが飛んだ未来という記念すべき年だが、あの頃の人たちに、マッドマックスの続編が社会現象になってさ…とか、ターミネーターの続編でシュワちゃんが大暴れでさ……とか言ったら、「ハア?」と呆れられそうである。*1おまけにミッション:インポッシブルまでやってる。*2トップガンやってたはずのトム・クルーズは、ノースタントで飛行機にぶら下がっていると来た。

 

こんな未来、誰が思い描いただろうか。

ネガティブに考えれば、もうネタが尽きたという証である。しかし、ポジティブに考えれば、技術の発展により映像化不可能だったお話を描くことができるようになったとも言える。

まあ、どんな理由であれ、面白い作品が観られるなら構わないんだけど。

 

 

マッドマックス怒りのデスロード

V8を讃えよ。この映画字幕がいらねえなって心底思った。突っ込みどころ満載なはずなのに、テンションMAXスピーカーから響くサウンド、ヒャッハーな画面で頭の中ドーパミンがドパドパでもう何も考えられないぜ!! 最高にクレイジーでマッドだぜ!! ていうかこの作品を冷静に分析している奴がいるとしたら、そんな奴こそクレイジーって感じだ。

 

ふぅ……

とまあ、そういう突っ走ったところが大いに受けたんだろう。加えて言うなら、この3DCG、VFX全盛の時代に、なるだけ実写に拘った画面作りというのが、この作品を確かなものとしていると思う。硝煙と砂埃が劇場に漂ってくるようである。

とにかくスピード感とテンポが素晴らしい。それを煽る音楽と効果音もグッド。何回も見に行きたくなる気持ちもわかるってもんだ。

そういえば、どうでもいいんだけどメル・ギブソンって最近何してんだ。

 

ターミネーター:新起動/ジェニシス

これはすごい。何が凄いかというと、まず3と4がなかったことにされてる。ファンの間では、まあほとんどないようなもんだったわけだけど、豪快にも公式がそれをやっている。それもそのはず、監督がターミネーターの大ファンらしい。そらそうなる。

まだまだすごいところがある。何が凄いかって言うと、めっちゃ面白いのにストーリーがガバガバなところだ。ほんとめっちゃ面白いのに。

 

サラ「よっしゃスカイネットぶっ壊しに行こう」

カイル「だめだ今すぐ未来に飛ばなきゃ」

サラ「は?」

カイル「夢で見た」

サラ「夢」

カイル「別の世界線の俺がめっちゃ呼びかけてくる」

サラ「別の世界線」

 

マジかよの連続である。

でも面白いんだこの作品。心底ターミネーターが好きなオッサンが作った最強二次創作って感じが特に。危うくB級待ったなしなのを、その愛のパワーで何とかしている。

あとさ、絶対この監督って2が好きでしょ。強大な敵が、今度は味方として!! という2の話がさ! 旧型が新型に大して足掻くって話がさ!! わかる。僕も好きだもん。

特に素晴らしいのはラストシーン間際のシュワちゃんアップデート事件*3である。最高にクールでエキサイティング。思わず手を叩いた。

 

そういえば、どうでもいいんだけど、映画を見ていて『マイノリティ・リポート』を思い出した。たぶん湖のシーンとか、記憶のフラッシュバックとかってのがちょっとダブったんだろうと思う。

 

 

進撃の巨人

ATTACK OF TITAN

俺は実写版ガッチャマンと実写版ドラゴンボールを金払って劇場で見た最強マンだから言わせてもらうけど、もうほんとエンド・オブ・ワールド~世界の終わり~って感じだしセカイは残酷だよ。

鬼の叩かれ方をしていて、その場外乱闘具合のほうがもしかしたら面白いんじゃねーのって錯覚してしまうけど、そんなに叩くことはないじゃんって思う。

 

――――などと今になっては言っているけど、実際映画を観た直後の豚座氏のツイットがこれです。

 

結局、本当に怖いのは人間なんやって話に持っていく腹づもりなんだろうけど、その怖さをいっちゃん教えてくれたのは子供の父親になってってめっちゃおっぱい揉ませてきた人妻だと思う 人間怖いね

posted at 13:18:53

でも、あれだけテンポとスピード感が命の作品の中で、頭悪いくらい止まったような画と酔っ払いの千鳥足のような脚本は本当にゴミだと思う あと説明不足を物語の奥深さとかスピード感と勘違いしてるのでは?って思わせる作り方もダメでしょって思う

posted at 13:34:35

 

めっちゃ辛辣だ。プロでもないのにいっぱしに批評してやがる。

まあ、人間悪いところほど目につきやすいし、世間が糞だと言ってるものならなんの気兼ねもなし「そうだぜ糞だぜ」って言えるから、これだけ炎上しているのだろう。所詮僕らはみんな上から目線で誰彼構わず叩きたいマンだからだ。

で、残念ポイントは星の数ほどあったように思うんだけど、特に残念だったのが立体機動のVFXのしょぼさだ。アニメ版のカメラ動かしまくりに流パンに止めのこれでもかという演出による立体機動を観た後だからこそ、そのしょぼさが際立つ。*4立体機動なんだから、もちろん機動力こそが売りなのに、その画はまるで止まっているよう。全然かっこよくない。世界の終わりって感じだ。

しかし、悪いところばっかではないと思う。正直全体的にはガッチャマンよりも10倍くらい面白かったし、ドラゴンボールとは甲乙つけがたいくらいだ。映画館であんなに笑ったのは正直ドラゴンボール以来だと思う。うん、めっちゃ笑った。

特に面白かったのは―――こちらも豚座ツイットからぐいっと持ってくるけど、

 

個人的に頑なに立体軌道を使おうとしないバトルアックスデブがお気に入り 巨人ぶん投げたときはヨコヅナ!!っていう謎の感動を与えてくれたし でもあれは後編とかでぽっくり死ぬキャラだよなって思う 残念

posted at 13:16:48

立体軌道のCGは予告編通りゴミだったけど、めっちゃ美味しいそうに人間バリバリ食べる巨人たちはほっこりさせてくれる

posted at 13:20:49

士気と練度がゴミのようだった新兵たちはあれでいいと思う 消耗戦の末のどうしようもない感じが現れている 態度いけすかねえって理由で暴力に訴えるジャン君も、敵地で突然セックスするカップルも、最後の希望の爆薬をしょうもない神風に使うバカ女も、アリだと思う

posted at 13:29:32

怪獣パニック映画のような画と、巨人エレンの戦闘シーンの特撮のようなカメラワークは流石だと思った 特に巨人エレンのとこはウルトラマンのコマ割りだ!って感激した

posted at 13:40:10

 

セリフ回しのあたりは論外だけど、ストーリーも構成もそこまで悪いとは感じない。その辺りはちゃんと目が光っている。ただまあ、本当に最低限だけど。

 

やっぱり漫画の実写化は難しい。ファンを納得させるのは大変だし、味方につけるのはもっと大変だ。それでも、邦画の中じゃそこそこ潤沢な予算で作っているわけだし、そのお金は原作あってのものだし、その原作を買い支えているファンあってのものだし。いくら攻撃的に批判されているからって、逆ギレしちゃいかんと思うよ。

オマケに原作レイプっていうかキャラクターも世界観も何もかもレイプされている状況だ。原作ファンをあまりにも過激に挑発している。*5そりゃオタクたちも多少過激な発言はするだろう。悲しいけど仕方のないことだ。

原作云々を抜きにしたって擁護できない脚本でしょとは思いましたね にもかかわらず台詞回しはオタクアニメ臭すぎるし、レイプするならするで調教までしっかりこなせよってなる

posted at 12:44:47

まあ、そんなとことんできたら苦労しないんだろうけど。

後編にも期待である。是非エンド・オブ・ワールドってやつを見せて欲しい。ところで、これも非常にどうでもいいんだけど、世界の終わりってそれはつまり人類の敗北なのでは? たぶん劇場で最後の予告まできっかり観た人間誰しもが考えたと思うけど。

 

 

ジュラシック・ワールド

世界一金をかけた午後ロー。びっくり怪獣大決戦って感じだ。

まあ、そんなのどうでもいい。一番の見所はラプトルちゃんである。友情愛情僕らの事情ブルーチャーリーデルタエコー ジュラシック・ワールド!! 俺もバイクで並走してぇ!! 四姉妹とキャッキャウフフしてぇ!!

詳しくは劇場で確かめて欲しい。

やっぱり金をかけた午後ローだよなって感じると思う。そういう要素*6がふんだんに盛り込まれているもの。

 

公開に合わせて、地上波でジュラシック・パークをやっていたので、4億8000年ぶりの視聴と相成ったが、やっぱり一作目ってレジェンドだ。ティラちゃんもラプトルも怖い。ドキドキする。ジュラシック・ワールドには、そういうドキドキ感がちょっとなかった。随所にジュラシック・パークをちらつかせているところとか、オマージュというか古参ファンへのサービスのつもりなんだろうけど、どうしてもかつての威光に縋っているように見えて、なんか寂しかった。

でもそれも仕方ないか。作中でも何度か出てきたが、「客はより恐ろしく、より強力な恐竜を求めている」*7のだから。

 

 

 

なんだかんだいって

 

充実の夏映画だったのではないだろうか。個人的にはずいぶん楽しめたように思う。あとは今週末にテッドの続編が控えているし、時間とお金に余裕があればミッション・インポッシブルとBORUTOも観ておきたい。無職だから時間には余裕あるんだけどお金が……どうしても有名ドコロだから来年辺りに地上波でやってくれるでしょっていう甘えが捨てきれない。カットの嵐雨霰な映画で良いのかと問われれば、ぐうとも言えないのだけど。

 

 今回はまとめてどっちゃりと感想を書き殴ってみた。

たぶん次は進撃の巨人、驚愕の後編について書き殴るんじゃないかと思う。

 

 

*1:ジュラシックパークの話は残念ながら通じない。原作小説は1990年刊行だし、映画に至っては1993年だ。

*2:1996年公開

*3:溶鉱炉オマージュ(オマージュって言っていいのか)からの再起不能かとおもいきや、T1000液体金属に浸かってアップデート。設定どうなってんだとか言ってる場合じゃない。アイル・ビー・バックだコノヤロー!! ファンタスティック!!!

*4:レベルとしては、さすが白組、ガッチャマンのほうが良かった。ていうかガッチャマンが2013年公開だってことに戦慄している。もう5年は前の作品だと思ってた。記憶の彼方に飛ばしまくりである。

*5:舞台設定が日本ベースだからリヴァイとがシキシマになる←そう言われちゃしょうがない。わかる。

エレンとアルミンはそのまま←主役だし、まあわかる。

ジャン←は?

*6:ナイスな黒人、オタク・コンベンションなダイナソーギーク、デブなのに脳味噌筋肉な矛盾無能軍人、遺伝子操作のせいで怪物と化す恐竜、サバイバルの中でよりを戻すカップル

*7:ここの原文に出てくる"more teeth"は作中幾度となく登場する。しかし、ラストで何を思ったか今まで出来ていたはずの訳を「歯の数が足りない」っていうウルトラ直訳やってのけた。あまりにも唐突でめっちゃ考えてしまった。が、待てよティラ君の歯の数って、と合点がいく。歯の数は強者の証だ。だからこそ、最後にモサ君がパックンチョなわけだ。